【スイス視察報告②】

■モルシャー不動産の取り組み 〜地域密着型の持続可能な建築〜
公式HP:https://www.morscher-bauprojekte.at/


モルシャー不動産は、環境に優しく、地域に根差した持続可能な住宅づくりを実践する開発会社です。
モルシャーさん:約30年活動されている地域密着型のデベロッパー。
(パッシブハウス協会の会員でもあり、省エネ住宅の実践者)
新たに建てた集合住宅+事業所の複合建築を自ら開発・運営。
因みに1階は自転車屋さんとなっており1台80万円もする自転車を売っている(スイスでは移動は自転車が基本)

  1. 建築方針とデザイン
    「良い建築は、良い建築家からしか生まれない」という理念のもと、建築家選びに重きを置く。
    許認可後は、自社で自主設計段階から関与し、パッシブハウス基準を参考に設計。
    デベロッパーが自主設計を行う(外に頼むとコミニュケーション不足で誤りのもと)
    開発面積は約600㎡。
    賃貸・分譲・購入が混在する3棟構成 → 住民が建物を大切にする傾向がある。
    (賃貸分譲 10年は賃貸 今までの50%が購入費に充てられる。且つ10年前の価格で買える)
    2階には、地域のホテル従業員の住居スペースも設けている。
  2. 環境配慮型エネルギー設備
    熱源は地中熱を利用。
    室内は床暖房+吸排気システムで快適な室温管理。
    太陽光発電(48kW)を設置し、エネルギーの一部を自給 → 補助金も活用。
    建材には地元産の木材を使用。
  3. 地域のエネルギー共同体
    エネルギーはスマートメーターで各家庭が融通し合う仕組み(エネルギー共同体)。
    約60の住宅が太陽光発電を利用。
    現在、蓄電池は未普及のため、夜間はバイオマスや水力で補完。
  4. 暮らしの工夫
    夏季には住民向けに自転車を貸し出し、冬季にはスキー用品の貸出も行うなど、暮らしを豊かにする工夫も。
    このようにモルシャー不動産は、建築の質・地域資源の活用・エネルギーの自立性を重視しながら、環境負荷の少ない住まいづくりと地域との共生を追求しています。

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