2025年の市の財政②

前回は、2025年度の袖ケ浦市の財政状況について金額ベースでグラフを掲載しました。今回は、全体の歳入・歳出予算を100%とした場合に、それぞれの内訳がどのような割合になっているのかをまとめてみました。
具体的には、「自主財源」と「依存財源」が歳入に占める割合、そして民生費(高齢者福祉や子育て支援)、教育、商工、衛生(ごみ処理や保健衛生など)といった主要な分野の歳出割合を一覧で示しています。以下の表をご覧いただければ、市の財政運営における重点分野がよりわかりやすくご理解いただけると思います。

以前もお伝えした通り、民生費(福祉関係の予算)は年々増加しています。これは高齢化の進行により財源の確が求められる一方で、他の施策を圧迫する要因にもなっています。そのような中、市では「敬老事業」として、

  • 88歳の方に2万円
  • 99歳の方に3万円
  • 100歳以上の方には長寿祝い金として3万円
    を贈呈する制度を続けてきました。

しかし、平均寿命が伸びる中で対象者は増え、10年前は約500万円だったこの事業の市の支出は、現在では700万円を超える状況となっています。

そこで「100歳以上の方への祝い金を1万円に見直す」という議案が提出されました。これにより年間600万円以上の削減が見込まれ、その分を交通弱者への支援など、“金額”ではなく“仕組みづくり”に予算を振り向けることができるという提案でした。私はこの趣旨に賛同し、議案に賛成いたしましたが、結果は多数決により否決されました。今後の動向に注目です。

また、以下の図はさらに分かりやすくする為に一般家庭(年収480万、月収40万円と仮定)に見立てた場合の項目別収入、支出をまとめてみました。

市の予算って難しく見えるけど、実は家計に置き換えるととても分かりやすくなります。以下は、袖ケ浦市の収入と支出を「家庭のお金のやりくり」に見立てたイメージです。
🔹収入の部(家計に置き換えると)
市民税、固定資産税、法人税など → 会社からの給料
その他収入(使用料、手数料など) → パート収入
国庫支出金・県支出金 → 親からの仕送り
寄付金(ふるさと納税など) → 思いがけない臨時収入
繰入金 → 貯金を取り崩して生活費に充当
繰越金 → 先月のお金の余りを繰り越し

🔹支出の部(家計に置き換えると)

  • 人件費 → 食費・衣類代(毎月必ず出ていく生活費)
  • 物件費 → 電気・ガス・水道などの公共料金
  • 維持補修費 → 家の修理・メンテナンス費用
  • 扶助費 → 医療費や保険料(高齢者・子育て支援)
  • 補助費 → 子どもの教育費・町内会費など
  • 普通建設事業費 → 家のリフォームや車の購入など大きな出費
  • 公債費 → ローンの返済(過去の借金の返済)
  • 積立金 → 将来に備えた貯金
  • 投資および出資金 → 趣味やペットの費用など、ちょっとした投資
  • 繰出金 → 子どもの塾代・仕送り
  • 予備費 → 万一に備えたタンス預金

やはりここでもわかる様に医療費が高くなっています。いかにこの部分を抑えるか、やはり食費より医療費が高いというのは異常だと思います。

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